えー、長い間更新一時停止してましたが久々の更新っす。
本当は旅行のまとめとか、アニメプリパラ1期感想まとめとか、アイカツスターズのまとめとかプリパラのまとめとか創作とか書きたいこと山のようにあるんだが、一時停止ってしたからちょっとはサボってもいいかなー・・・なんて勝手に判断して大分空きましたとさ!
そこらは追々更新するとしまして、今回は!
映画の感想書くよー。
劇場にて撮影!
映画見に行ったのはジュウオウジャー&ゴースト以来かな?
例年通りパンフだけ買ったぜ。
2ヶ月ぶりに見に行ったこちらの感想をさくっとまとめるのが復帰第1号ってことにしちゃいますよー!
本作は、2016年10月29日より公開されたプリキュアシリーズ第21作目の映画作品。
毎年恒例、秋頃に公開される現行TVシリーズの劇場版に当たる。
製作が公式に決まった段階の時点で、タイトルにもなっているパートナー妖精のプリキュア化「キュアモフルン」が大きな話題を呼んだことは今でも記憶に新しい。
また、前年の映画では3本立ての部分を大きく宣伝していたが、本作では短編「キュアミラクルとモフルンの魔法レッスン!」と長編の2本立ての構成に変更となった。
本数こそ減ったものの、去年好評だった併映体制は今後のシリーズの基本形になっていくのかもしれない。
公開前からキュアモフルンで話題を呼んだことに加え、CMなどの映像から既に感じ取れた感動作的側面のありそうなストーリーに興味を惹かれ、公開前から筆者の好感度はかなり高かったが実際の出来は…?
2本立てにつき、1本ずつの感想を記述する。
・感想
「キュアミラクルとモフルンの魔法レッスン!」
前年の同形態の短編同様長編より先駆けて上映される先鋒。
ただし前年の短編とは異なりサイレントではなく明確にキャラクターが喋る点は特筆事項。
特に大きく語る必要のない短編らしい分かりやすい物語構成…なのだが。
・突如巨大化して野太い声になるモフルン
・魔法の力でキュアフローラに変身するキュアミラクル
・そのカウンターで東映のマスコットキャラクターのペロと化すモフルン
・主題歌とされている曲が短編終了後にすぐ流れる。つまり、映画開始10分もしないで主題歌が流れる。
等等、小ネタも満載で大人でも鑑賞に耐えうる内容だったのではないだろうか。
個人的にはキュアフローラの登場シーンが一番印象的で、間接的な形でまた新旧プリキュアが共演している上にミラクルがフローラの名乗りを行う(原作通りではないものの)のも面白い。
主題歌が短編終了後すぐ流れたのも驚きだった。
ちなみに、長編終了後のEDテーマはTVシリーズの後期EDテーマの流用。
過去作にも同じ事例はあったがそれでも主題歌を本編開始早々に即刻流すのは特徴といえる。
本作は、毎年恒例のライトの要素のハウツー的な要素を含んでいる、という点も特徴に挙げられる。
ミラクルとモフルンがピンチになるシーンを多用、つまりミラクルライトを降らせるシーンを多用することで後の本編でもこのように使ってほしい、という説明を違和感なく行っているのである。ちなみにこれは去年にもあった要素だが、去年はサイレントだったため直接的な説明はなかった点が明確に違う。
尺も5分程度と短く、筆者が見に行った回の劇場の女児の反応もそこそこに良かったのでつかみは上場といったところだろうか。
「奇跡の変身!キュアモフルン!」
事実上の本編。
本題に入る前に本作の感想とは少しズレるのだが、次の点を評価したい。
というのも、前年度の作品で筆者は以下のような感想を述べていた。
ただ、やはり例年より尺が圧倒的に短くなっていることもあり、各プロセスの段階がシンプルになっていて物足りなさを感じたかな。前年では、3本立てを重視した結果各作品ごとの尺が非常に限られてしまった関係で、作劇面が薄くなってしまったという問題点が浮上していた。
元々本シリーズの映画は70分弱という通常の映画で見てもあまり長くはない時間しか設けられていない。
これは、同じ年齢層を対象としている「アイカツ!」や「プリパラ」の映画もほぼ同じような時間しか設けられていないことから考えると、女児が鑑賞に耐えうる時間設計が70分とアニメ会社共通の認識になっているからではないか、と筆者は推測する。
その上での併映形成なのだから、濃い作劇を期待するのは酷なのかもしれない。
しかし、今年になってそれが見事改善された。
その方法も、本数を減らすという至ってシンプルなやり方によってであった。
短編→長編→中編というバランスの悪い構成から、短編→長編とすることで長編の尺が長くなり、2年前までの映画の尺とほぼ代わり映えしないほどの時間を確保することとなった。
しかし、あくまで核は長編なのだから無難な構成と言えるのは間違いない。
作品構成の話はここまでにして、本編の感想に入る。
本作に関して主要に述べたい点は大きく分けて2点となる。
1点目は、TVシリーズからの設定や制約を映画本編に見事落とし込めている点。
本作の初期メンバーである「キュアミラクル」と「キュアマジカル」の二人は、変身するためには妖精のモフルンが一緒にいなければならないという厳しい制約が付いている。
これは、二人一緒でないと変身が出来ない、というシリーズ第1作「ふたりはプリキュア」に極めて近いルール(オマージュだと筆者は推測している)で、本作の劇中でもモフルンが攫われてプリキュアと大きく距離が離れてしまったことで、二人の変身が解けてしまうという描写も存在する。
つまり、初期メンバーの二人のプリキュアとモフルンの存在は必要不可欠であり、なくてはならない存在である。(追加戦士であるキュアフェリーチェは自身の力で変身するため例外)
本作では、上記のモフルンが攫われたという展開から終盤のラストバトルまで、みらいとリコは一切変身しない。主に戦闘をするのはその制約に関係のないキュアフェリーチェだけである。
主要であるプリキュアの戦闘が少ないという点は前年の長編にもあった不満点なのだが、本作ではそれが作劇においてしっかり理由付けがされていることと、アクション以上に深いドラマで盛り上げてくれる形にすることでうまく劇中の設定を落とし込めた上で物語を構成しているという点は素晴らしかった。
2点目は、映画の核であるキュアモフルンという要素の本作の重要性について。
本作はタイトルにも付いているモフルンが極めて重要な要素を担当しており、キュアモフルンに変身することも含め事実上の主人公と言える活躍を見せる。
本作の敵であるダークマターの心を変えたのも、彼を敵じゃないとみらい達に気づかせたのも、彼の暴走した悪の心を止めたのも、全てモフルン自身。
攫われるという序盤の展開からヒロインのようになるのかと思いきやキュアモフルンになる前から既に彼女を中心にした物語へと変わり、みらい達はあくまでその引き立て役に徹している、という切り口は斬新。
これは余談だが、そんなモフルンとみらいの出会いから今に至る過去話が語られるTVシリーズ第36話の内容を予習しておくと、本作のモフルンというキャラクターの立場の重みがより理解できるだろう。
公開時期に近い日に放送していることを考えるとおそらく確信犯でこの位置に持ってきた話だと考えられる。
さらに余談だが、第38話ではモフルンがキュアモフルンに変身しようとするという本作を意識した描写も存在している。
キュアモフルン自身も、単なるゲストキャラいう枠に囚われず、しっかり見ごたえのあるアクションを見せる。
過去の事例として、「プリキュアオールスターズ New Stage」シリーズに登場した「キュアエコー」という映画のゲストプリキュアがいた。
しかし、彼女はあくまで敵との対話を目的とした戦士であり、キュアモフルンのように見ごたえのあるアクションを見せることはなかった。どちらかというと、同社制作の「美少女戦士セーラームーン」に登場するセーラー戦士のような、同シリーズならば攻撃技を持たない「ふたりはプリキュア Max Heart」のシャイニールミナスと例えればいいのだろうか。
それはそれでゲスト感があり悪くはないのだが、キュアモフルンの場合はエコーとは位置づけや描かれ方は全く異なる。
まず、みらいとリコが序盤と終盤以外ほぼ戦わないことの反動を見事払拭するかのようなかっこいいアクションを魅せてくれる。
あのモフルンがプリキュアとなって飛び蹴りや魔法を展開しているというそれだけでスクリーンに釘付けになっていた筆者がそこにはいた。
また、単体の必殺技が用意されていることやラストバトルではミラクルとマジカル同様にスタイルチェンジを披露する上に、恒例のスーパープリキュア「ハートフルフォーム」に他の3人同様覚醒したりと、TVシリーズの4人目の戦士として違和感がないほどに様々なアクションを展開する。
タイトルにもなるほど劇場版ゲストだからこその破格の待遇と言えるだろう。キュアモフルンのアクションだけでも本作は合格点を出して問題ないレベル。
作劇面においても、クマタとの交流でTVシリーズで見せる優しさを見せたり、みらいとモフルンのキャラクターソングを流して二人の気持ちが離れていてもつながっていることを描写したり、キュアモフルン変身前にみらいとの絆の深さを掘り下げていたりと、モフルンというキャラクターの魅力を全面に押し出している。
なお、キャラクターソングに関しては上記のシーン以外にも随所で挿入されており、「映画 ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス」から好評を受けている映画限定のキャラクターソングという要素が年を重ねるにつれてどんどん待遇がグレードアップしていることの現れのようにも感じた。
このように、モフルンを中心とした作劇のため、モフルン好きには必見の内容と言える。
・総評
去年の映画のテコ入れの反省点を活かし、長編を中心とした2本立て構成によるバランスの見直し。
タイトルに偽りのないキュアモフルンが映画の顔であるという描き方。
この2点が大きく混ざり合ったことで去年の最大のマイナスポイントであった「作劇面の薄さ」を見事改善、感動巨編としての物語がそこにはあった。
結局いつもの形に落ち着いたと言えなくもないのだが、去年から長編とされるいつものプリキュア映画とは常に完成度の高い作品を提供している。今年もそれに恥じない出来だったと感じるので、この形が一番無難ではないかと鑑賞して最も感じたことだ。
今年もまた、満足の行く内容で「プリキュア映画はやっぱり面白い!」という結論に落ち着いた。
キュアモフルンの勇姿を、是非映画館で鑑賞してほしいと1ファンとして願う。
・おまけ 来年の次回作について
例年通り本編終了後には次回作の予告が発表。
今年は珍しく、ビジュアルイラストと映画タイトルが既に決定した段階でそれらが描写されていた。
ビジュアルには、現行作品の「魔法つかいプリキュア!」と前作「Go!プリンセスプリキュア」のメンツが描かれている。
真ん中の女の子は次回作のプリキュアなのか映画限定のプリキュアなのかは現時点では不明だが、おそらく前者の可能性が高いと見ている。
内容については「オールスターズではない」という点をこれでかと訴えていることに注目だろう。
個人的には、「東映はやっと気づいてくれたか」という感想に尽きる。
「New Stage」シリーズの段階から割とこの兆候はあったのだが、毎年増え続けていくプリキュアに対し映画では「数が多いだけの雑兵」に描かれ続けていくオールスターズシリーズには疑問符が付いていた。
従って、「いっそのこと現行と過去作だけに絞った戦隊のVSシリーズの形式に変えたほうが面白くなるのでは」ということは「New Stage」シリーズを展開し始めた5年前から筆者は考えていたことだった。
それがやっと形になってくれたという気持ちである。この人数ならば数があるだけなんて形容はしづらいだろうし、各々の絡みがより濃いものになってくれるのかなーと現段階では推測している。
今はまだこれしか言えることはないが、予告の時点で面白そうかも?と感じたのは久々かもしれないので勿論こちらも見に行く予定。
ここまで大幅な軌道修正をしたのだからどのような作品になるか、少し楽しみだ。
~了~
(2016年12月20日6時4分追記)
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(追記終わり)