え、このブログにこんなタグあったの!?
と言われること間違いないであろう記事カテゴリシリーズ「洋画」の久々の更新です。 最後に更新したのが去年の3月
アニメや特撮に比べるとたま~に見る程度の趣味だったりします洋画ですが、主に周りの布教もあってか最近見たい作品がたくさん現れてきました。
前回もちらっと触れてますが、「MCU」なんかがいい例ですね~。
が、今回取り上げる作品は「MCU」ではありません。アメコミ繋がりではあるけど!

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作品はこちら、「フラッシュ・ゴードン」です。
日本では1981年2月21日に公開されました。
実は本作と筆者の出会いは誰かに布教されたわけではありません。


全ての始まりはこの曲からでありました
こちらは、「THEビッグオー」というアニメの第1期本放送時に流れたOPです。
「THEビッグオー」は、筆者が数多く見てきたロボットアニメの中でも上位に位置するほどに好きな作品。我が家のとあるマイキャラはビッグオーの主人公のロジャー・スミスに多大な影響を受けていたりします
初見視聴時、「なんか映像がウルトラマンみたいだな~」なんて印象を持っていたのですが、後年調べたところ曲(「BIG-O!」)まで別作品のパクリオマージュだったことを知り、驚愕。


パクリオマージュ元と呼ばれる曲がこちらQueenの「フラッシュのテーマ」。
本作の主題歌になります。
Queenといえば、ジョジョの「キラークイーン」や「シアーハートアタック」の元ネタのバンドというイメージしかなかったのですが、「フラッシュのテーマ」で少し興味も出てきましたね~。
上記2つの動画の曲を聴き比べてみてください。
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成る程、これは露骨すぎるほどに似ている!
ちなみに、後年問題視されてしまったのか現在発売しているDVDBOXやBDBOX、動画配信サイトでの「THEビッグオー」のOPテーマは(1期2期共々)全く別の曲に差し替えられています。スパロボに参戦してもOPは初参戦のD以外(問題になる前に参戦したから「BIG-O!」が採用されています)一切使われてなかったり。案外笑えない問題だったりします。
つまるところ、きっかけは「BIG-O!」を通じて知った「フラッシュのテーマ」がかっこいいなーというちょっとした理由でございました。

感想としましては、フラッシュは筆者の中でアメコミヒーローという概念に新たな切り口を見せてくれたヒーローでした。
「アメコミヒーロー」という単語を聞けば筆者は誰が思いつくだろうか?
ウルヴァリン、サイロック、スパイダーマン、アイアンマン、キャプテンアメリカ、ハルク、シュマゴラス(ヒーローではない皆マーヴルヒーローじゃねーか!
カプコンのマーヴルキャラが戦う格ゲーで遊んで育ってきた筆者にとって、アメコミとはすなわちあのシリーズの格ゲーこそが真っ先に出てくるイメージなのである。おかげでマイティ・ソーとか影の薄いヒーローくらいしか思えてこない(暴言
ちなみに、フラッシュ・ゴードンはマーヴルヒーローではなく調べたら1930年代から長い間新聞で連載されていた漫画らしい。だけど何故か借りたゲオにはマーヴルヒーローコーナーの中にポツンと置いてあった。
日本における「コボちゃん」の枠がアメリカでは「フラッシュ・ゴードン」だったなんて、それを考えただけでも新聞漫画の価値観が全く違う世界なんだなぁとw

さて、さっき挙げたマーヴルヒーローの羅列には共通事項があったりします。
それは、普通の人間とは違う「超常的な力や能力を行使する点」です。
ヒーロー、という概念自体そもそもそういう意味合いが強いですよね。日本のヒーローである仮面ライダーやスーパー戦隊やウルトラマン…普通の人間とは違う超常的な力で悪と戦う作品です。
最近だと「僕のヒーローアカデミア」なんかがすごく分かりやすいかも。

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対して、本作の主人公であるフラッシュは上のキービジュアルを見るとヒーロー然としているのが読み取れるでしょうが、なんと彼に超常的な力や能力といったものは一切存在しません。

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アメリカンフットボールの選手という運動能力が高いことだけはハッキリと分かるんですが、それ以外にこれといった特徴のない「ただの人間」です。
そんなただの人間であるフラッシュが偶然地球消滅の危機を脱するための地球人代表の大使として選ばれ、消滅の原因を作った異星の皇帝を説得をするところから始まります。中々にぶっ飛んでいる
上の画像は中盤の山場とも言える、異星人連合のリーダーのバルタン星人ではないと生死をかけた戦闘シーン。
これの他にも序盤には皇帝の部下の異星人にアメフトのテクを使って翻弄するシーンなんかもありました。
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スペースオペラを謳った作品ではありますが、ミニチュアや異星人の造形なんかはまさにそれです。

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だがしかし、フラッシュだけは普通の人間です。
本作のポイントはここにあると筆者は感じました。
ただの人間で、特殊な力や能力があるわけじゃない。
じゃあ、そんなフラッシュの魅力ってどこなんだろう?

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これは終盤の最終決戦こと、フラッシュと異星人連合が皇帝に反旗を翻し一斉攻撃をするシーンであります。
このシーンに至るまでの過程には色々なドラマがあるんですが、その最大の功労とも言えるのがフラッシュの周りを引っ張っていく力です。
カリスマ、とも言えるのだろうか。
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先ほど貼った異星人連合のリーダーのバルタンとの死闘時にも、「どちらかが死ぬまで決着はつかない」というルールでした。
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しかしフラッシュはバルタンを救い「勝負はフラッシュが勝ったがどちらも死ななかった」という結末になりました。
これに感銘を受け当初は「異星からの反逆者」とフラッシュを殺そうと必死だったバルタンもフラッシュについていくと発言、そこからどんどん異星人連合はフラッシュの指揮の下皇帝へ宣戦布告をする・・・という流れになるのです。
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フラッシュにあるのは、特別な力でも技でもない。
ただひとえに、「苦難に立ち向かう勇気」「人を引っ張っていくカリスマ」があったことで世界を救った救世主に成り得た、という結末には衝撃でした。
こういうヒーローもアメリカでは受けるんだな、と。
こういった形でヒーローを形容するのは、日本で見ても実に珍しい作品なのではないだろうか?
俳優もイケメンだしフラッシュかっこよすぎましたわ!

ただ、中盤のバルタンとの戦いから一気に盛り上がる作りになっててそこから引き込まれはしたんですが、そこに至るまでの過程はとても退屈。

地球がヤバイ!→原因を作っている異星の帝国に行く→皇帝がキレてフラッシュ殺される→実は偽装工作していて生きていた!→ただ一人生き残ったフラッシュが帝国に戻り皇帝を倒そうと画策

ここまでが全体の半分の一時間で、そこから上記の話したあらすじにつながるのですがここまでは全くと言っていいほどアクションもなく、会話劇を展開するだけです。
SFアクション映画なのに後半の一時間だけしかアクションしない!というのは物足りなさがあったかなぁ。
フラッシュの魅力に気づけるのも後半からなので、前編の前座っぷりがでかくて印象はまるで薄いです。

しかし、物語が進むにつれて徐々に見えてくるフラッシュの持つ「カリスマ性」は筆者も中々に惹かれるものがあったのも事実。
最初にご紹介した「フラッシュのテーマ」も彼のカリスマを盛大に褒め讃えたナンバーになっているので、彼のような人物でも間違いなくヒーローなんだなと納得させられました。
筆者の中で古い映画だけど新しいヒーロー像を見せてくれた本作は、とても印象深い作品になったのは間違いなかったです!

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おまけ。
この画像、異星人を苦しめ続けてきたラスボスの皇帝の最期なんだけど…

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完全に一致してるよね!?
つまり、Zガンダムのラストはフラッシュゴードンのオマージュだったんだな!(多分
ビッグオーだけじゃなくガンダムにも影響を与えていたなんて、たまげたなぁ。

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で、こんな思わせぶりエンドなのに続編はいつなんです!?w


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次回からは長い旅になるであろう「MCU」のレビューをしていく予定。
第一弾は「アイアンマン」。
更新した後見ます!