・概要

 レンタルにて視聴した映画の感想かきまーすよ。

 gekijyoChirashi

今回はこちら、「劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン」です。
2016年3月12日に公開しました「ウルトラマンX」の劇場映画となります。
公開当時映画館で行く気でしたが、諸事情で行くことが叶わなかった作品でした。
先週になってついに映像ソフトが発売したので、新作でレンタルしてすぐに借りてきました。

話の内容としては、TVシリーズのその後を描いた「完結編」。
去年公開した「劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!」と同様の位置づけですね。
あの狂敵「グリーザ」を倒したXとXioらにその後待ち受けていたボーナスステージのような戦いを描きます。

・評価点

ウルトラマン生誕50周年・ウルトラマンティガ生誕20周年記念作品でもあります本作。
上記のビジュアルにもあるように、昭和の元祖「ウルトラマン」と、平成の元祖「ウルトラマンティガ」の客演が鍵を握る要素でございます。

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クライマックスを飾るX・ウルトラマン・ティガの3人が共闘する最終決戦は、熱いの一言。
特撮演出も見応え十分で、映画館で見れた人が羨ましいレベル。

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個人的に、飛行するアントラーをティガがスカイタイプにタイプチェンジしてスカイマスケッティと共に空中をチェイスするシーンが好きですね~。
この戦闘中、BGMがウルトラマンやティガのTVシリーズの劇伴がアレンジされたものが流れますがその曲も中々。
当時のTVシリーズを思い出せるような「懐かしさ」を感じさせられます。

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ちなみに、ここでウルトラマンとティガがXと客演したのは、現在放送中の「ウルトラマンオーブ」のオーブの基本形態「スペシウムゼペリオン」の伏線だったんだろうなぁ~なんて頭の中で予想しました。

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劇中を通して大地とXが学んだ「繋がりの絆」の結晶、ベータスパークアーマーデザインだけ見るとあんまり好きじゃなかったんですが、動いてみると中々にかっこいい。
アーマー+巨大な剣装備とウルトラマンの常識を覆した最終進化!

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この必殺技とか、もはや神聖衣のそれに見えたよ!w

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攻撃方法も多彩なので、劇場限定フォームらしい豪華なアーマーでしたね!

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最後に駆けつけた5人のウルトラマンは、前作の平成作品全員というほどの大所帯でもなく、あくまでTVシリーズに登場したキャラだけで固められておりました。
客演時間の短さに関しては、あくまでウルトラマンとティガがメインだからということなのでしょう。
むしろ、ザイゴーグの微妙さを見るに8人でリンチにするのもどうかなぁ・・・って感じだったし、TVシリーズでこれでもかと美味しい役回りを見せていたので俺はこれくらいの位置づけが無難と考えます。
たくさん出しゃいいってもんじゃないってことは、東映の某大戦シリーズなんかでも分かることです。
まさにファントン星人が言うように、「きたぞ われらのウルトラマン!」って言える展開でしたね。

このように、特撮の面や音楽面などは前作より満足した出来でした。

・不満点

音楽や特撮面では上記の通り大満足でしたが、作劇面に関してはガッカリだった。ここが一番デカいです。
まず、本作最大の敵と言えるザイゴーグ、大層な設定を並べてはおりますがただの力だけ強い脳筋怪獣としてしか描かれなかったこと。
TVシリーズのラスボスだった無という有の暴力の塊だった「グリーザ」の印象があまりにも強すぎるのが一番の要因と言えるかも。
前述したようにあくまでボーナスステージでの戦闘と考えないと腑に落ちないですね。

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ザイゴーグが復活させた怪獣のチョイスもウルトラマンとティガを意識したラインナップなのはいいが、いかんせん微妙。
アントラーとゴルザっていかにも着ぐるみ残ってたからそのまま使いましたと言わんばかりのチョイスなのでは。
マックス除き強敵を復活させていた前作と比較するとどうしても印象の薄い面々に。

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本作の舞台は秋田県にある芭羅慈(バラジ)遺跡・・・なのですが、そこにあるティガの伝承の設定も疑問符が。
Xioほどの情報力があるならば、日本であれだけの大規模な遺跡に関することを知らないのも不自然だし、どう考えてもXと似たような形をした巨人の遺跡があるにも関わらず、今までそれを知らなかったのも変な話(TVシリーズだとXを見て光の巨人と初めて出会ったような描かれ方だったので)。
まるで、映画のために急遽後付けで生まれた設定そのもののように見えて、ティガが出てきた驚きより「なんでこんなこと今まで誰も気づいていなかったんだ?」という気持ちのほうが強くなりました。
まぁ、遺跡の名前はウルトラマンのオマージュでティガの伝承はティガそのもののオマージュ・・・ということだったんでしょうが、海外じゃない日本が舞台だったって部分でどうしても引っかかってしまいましたね。

極めつけは、結末。
結論から書くと、ザイゴーグを倒し終わったあとの10分弱の尺はいりませんってくらい無駄ナンセンスな結末を描いてくれました。

簡単にあらましを書くと、繋がりこそ人にとってもウルトラマンにとっても重要な要素である。
それに気づきベータスパークアーマーによって元の力を取り戻したXは、ウルトラマンと共にもう一度多次元宇宙を警備し守る使命を全うすることで、地球とXioに別れを告げ去っていきます。
今までXのおかげで助けてもらったことに感謝するXioの面々。
これからは、自分たちの力で地球を守っていくと決意を顕にする・・・・のかと思ったじゃん?
それからどれほど月日が経ったかわかりませんが、おそらく冒頭のパーティで食べてたものと同じものをXioの面々が食べていたシーンから次の日とかそれくらいしか経ってないと推測します。
鳴らなくなったエクスデバイザーから突如連絡が。
もう帰ってこないと思っていたXが、別の惑星に出てきた怪獣をXioと協力して倒したい、と救援を要請してこれからも戦いは続く!・・・で幕を閉じます。

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冗談抜きでこんな顔して見終わりました。
そもそも、XとXioの別れが全然感動的じゃないという点。
わずか1日でとっとと帰ってきたX。
全然感動的じゃないのに加えて結局数分の別れのシーンは茶番以外の何者でもないという事実。

まるで、今まで大地やXioとXが築き上げてきた絆に唾を吐き捨てるような、そんな茶番エンドに感じました。

この結末、何かに似てると思ったらさ。

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メルヘンランドの人間界の繋いでいた時空が閉ざされたはずなのに、数日後になんなく帰ってきたキャンディとの再会で〆る「スマイルプリキュア!」のような結末でした。
この手の結末の何が気に入らないって、それまで積み上げてきたものがただの無意味なものでしかないって気持ちにさせられることなんだよね。
折角Xは自分の力を取り戻して使命を思い出し、XioもXに頼らずに頑張るというのはかのウルトラセブンを彷彿とさせられるエンディング・・・って最初は思ったのに現実はこれです。
どうせこれからも協力体制で戦い続けるってオチだったんなら、地球を去る必要がどこにあったんでしょうか。
なんだかんだで楽しめてたのに、最後の最後で呆れてため息すら出るような着地点でございました。

・まとめ

引き立てる素材はいいのに、作劇が前作よりはるかに突っ込みどころが多く、お世辞にもこれがウルトラマン生誕記念作品かつXの完結編というには不満の多く残る出来でした。
何より、結末が納得できない。こんな終わり方がXのラストなのかというガッカリ感がとてもあります。
近年のウルトラマンの映画は上映時間が2時間ではなく1時間ちょいと短めに設定しているようですが、それに見合った形で作劇面も薄くなりがちな傾向で、そのしわ寄せを見事受けたような印象です。
これが2時間の尺ならば、Xが別れてからの間だってきっと描けたでしょうし、そこさえ見れば納得いくものもあったかもしれない・・・という気持ちにさせられたからです。
アクション面なんかは正直前作より満足した部分が大きかったりしますが、総合的に見るとそれを打ち消すかのような微妙さであることは残念の一言。
それでいて、現在「ウルトラマンオーブ」のCM内で流れてる本作のCMは、3回見直しただの満足度90パーセント以上だの都合のいい部分だけ流すどころが、公式のCMで「この映画は素晴らしいです!!!!」なんて豪語してる時点で非常に印象が悪い。
こんな広報できるほど、褒められた作品だとは俺にはとても思えませんでしたね。

酷評もしましたが、決して満足できなかったかというとそんなことはなく、なんだかんだで最後以外は楽しめた作品ではありました。しかし、Xの〆はTVシリーズでいいかもしれません。
あくまで完結編ではなく番外編という気持ちで見ないと、このようなもやもやした気持ちが生まれてしまうでしょうね。

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前作ほど圧巻ではありませんが、劇中に登場した全てのウルトラマンで今回は〆ます。

~了~